企業に所属せず、独立して働くエンジニアも多い。
一般的にはフリーエンジニアと呼ばれる存在であるが、彼らに求められるのは経験だ。
自社の社員だけでは仕事が上手く回らないときに、経験豊富なフリーエンジニアに助っ人に来てもらうことが多い。

フリーエンジニアの世界は過酷な淘汰が行われる場所である。
中途半端なスキルと覚悟しか持ちあわせていない人は、すぐに別の職種への転職を余儀なくされる。
その世界で腕一本だけで長く生き残っている人は、それだけ能力値も高いことが予想されるわけだ。
経験豊富で多くのノウハウを持ち、難しい作業も一人で素早くこなせる可能性が高いので、人手不足に陥りやすいIT業界では頼りにされている。

仕事内容は、クライアントの依頼によるところが大きい。
様々なタイプの仕事があるので、どんな作業にも対応をしていく必要がある。
つまり、フリーエンジニアに求められるのは万能性である。
特定の仕事ができないと毎回断っていては、まともな収入が確保できないのだ。
万能性も、経験によって培われることが多い。
日本のIT業界はまだ業界自体が若く、経験豊富なエンジニアと言っても数は限られてくる。

そのため、企業による獲得競争が行われているのが実情だ。
エンジニアは日本にまだ百万人程度しか存在しておらず、プログラマーとなるとその数は十分の一にまで落ち込む事実がある。
その中でさらに経験豊富な人と言えば、どれほどの少数になるかは想像に難くない。